22年物のタンカレー梅酒が出てきた


掃除とはある臨界点を超えると
突然取り憑かれたようにやるものらしい。
見て見ぬふりをしていたゾーンに同居人が手を付け始めた。
階段下から自家製梅酒の瓶が出てきて、
記録を見ると1995年に作った22年物。
瓶に移してから、
小さなグラスでなめてみる。



お、いい感じに枯れてますねぇ。
ちょいと洒落てタンカレーウォッカで作ったものでした。
1995年。
阪神淡路大震災オウム真理教事件が起きた年でした。
日本社会の転換点になったときでしたね。
僕はこの年、部下ふたりを持つクリエーティブ・ディレクター(部長級)に
昇格して、「さぁ、いい仕事をするぞ!」と張り切っていた頃ですね。



この梅酒のことを制作者がすっかり忘れていたときも、
確かに時を刻んでいたのが不思議な感じです。
社会の転換点も、40代の気負いも、
ゆらりと受け止めた液体。
ときどき楽しんでみようと思います。