柴田武/金谷治ほか『三省堂・新編現代文(改訂版)』(2010)


高校教科書・参考書を読むシリーズ。
柴田武金谷治ほか編『三省堂・新編現代文(改訂版)』(2010)を読む。
新宿百人町・第一教科書で購入した。
アマゾン、町の書店では教科書は買うことができない。
都内で買えるのは第一教科書だけで、通販もやっていない。



こんなに面白いものだったんだなぁ、教科書は。
古今東西から実に興味深い文章をキュレーションしている。
夏目漱石森鴎外中島敦が相変わらず選ばれているかと思えば、
茂木健一郎俵万智佐藤雅彦小川洋子小栗康平が並ぶ。
教科書に引用された文を読むうち、
その人の作品をもっと読みたくなる。




なにをどう学べば俯瞰図が手に入るのか、
自分の読解力や文章力が向上するのか。
現代文の学習はなかなか難しい。
僕は既に高校生でもなく大学受験を控える身でもなく、その点気楽である。
同じ出版社でも数種の教科書を出していて編集が異なる。
どの編集者がどんな人のどの文章を選んでいるか、
比較し楽しみながら読むだけで十分だ。



教科書には5%の消費税がかからない。
だから普通の書店で扱えないのかもしれない。
読み応えのある内容がぎっしり詰まっていて一冊700~800円。
新書ほどの値段で買えるのも魅力である。


(文中敬称略)