人ごとではないシリア問題


ヨルダン・レバノン視察報告会
池上彰氏と考える人ごとではないシリア問題」に参加する。
主催は国連UNHCR協会(於渋谷・シダックスカルチャーホール)。
僕が社外で参加しているグループのネットワークのおかげで
参加することができた。



どうしてあれだけの著作、番組ができるのだろうと
いつも不思議に思っていた池上彰
意外なことにこの視察は自前だった。
時間とお金を使って臨んだ旅の動機はなんだったのだろう。
興味が湧いた。



協会理事長を務める滝澤三郎との
二人コンビによる視察報告・質疑応答が会の中心だった。
僕が一番印象に残ったのが、
シリアから逃げ出してきた人たちが暮らす
ザータリ難民キャンプの現実。
そこは僕たちが想像するテント暮らしではなく、
12万人が暮らすプレハブ式住居の町だった。



  (上記3点の写真はキャノン提供。当日の配付資料より引用)


砂漠のど真ん中にあるザータリ難民キャンプは
既にヨルダン第四の人口の町である。
目抜き通りには3,000軒の商店が並び、
難民が自律しながら小商いを行っている。
キャンプを指揮するドイツ人リーダー
シュミットがやってきてから自律への改革が始まった。
国連UNHCR職員は難民キャンプを運営するスキルを持つ
プロフェッショナルの集団だったのだ。



このキャンプにはシリア内戦の原因となっている宗教対立は
いまのところ持ち込まれていない。
難民の80%は女性、子供たちだ。
それでもキャンプが問題山積である現実は変わらない。
冬までに充分な募金が集まらなければ、
厳冬を乗り越えられない人たちが多く出るだろうと言う。


(文中一部敬称略)