憲法を変えなくても困らない(山口那津男)


スクラップブックから
朝日新聞2018年4月5日朝刊
公明党山口那津男代表 9条改憲「難しい」


ベタ記事なので見落としそうになるが、
9条改憲に関する政治の動きの重要な記事だ。
再録する。


   公明党山口那津男代表は4日、BS11の番組に出演し、
   安倍晋三首相が意欲を示している9条改憲について、
   「根強い反対論もあるし、賛成論も伸びてきてはいない」と指摘。
   「国会発議や国民投票のレベルに持っていくのは非常に難しい」
   と述べた。


   憲法改正については、
   「国民が望む課題としての優先度はそれほど高くない」。
   2015年に集団的自衛権の行使を認める
   安全保障関連法が成立したことを踏まえ、
   「憲法を変えないと何か困るかというと、
   必ずしもそういうものではない」と指摘した。



安倍首相、政府の暴走にブレーキをかけるのは
連立を組み、一定の発言権を有する公明党の存在だ。
僕は公明党とも、母体の創価学会とも考え方は違う。


けれども政治混迷の現在の日本において、
有権者もときどきの情勢に応じて、政党や政治家を使いこなす
タフさ、柔軟さを身につける必要があると思う。
平和への流れに少しでもつなげられるなら、
是是非非で、どの政党の力でも、どの政治家の力でも使えばいい。
それが国民主権の意味だと思う。


山口発言は、改憲をめざす安倍首相、政府首脳にとっては
できれば国民に広く知られたくない意見だろう。
代表がテレビ番組で発言したということは
公明党創価学会が9条改憲に消極的であると
公式にメッセージしたに等しい。


創価学会と平和主義 (朝日新書)

創価学会と平和主義 (朝日新書)

(タブーと言われてきた創価学会について佐藤優が論じた一冊。参考になる)