暴風雨から心を守る避難所(飯田光平)

クリッピングから
VALUE BOOKS「納品書のウラ書き」特別号
不安にざらつく心を、抱きしめるための5冊


バリューブックス(VALUE BOOKS)
長野県上田市を拠点に本・CD・DVDの買取と販売を行っている会社だ。
僕が大好きな古書店のひとつで、時々購入している。


この会社は面白い試みをいくつもやっている。
社員から購入者へメッセージを送る「納品書のウラ書き」もそのひとつ。
月々更新されているが、しばらくはこの特別号を届けると
今回の執筆者・飯田光平さんが4月8日付で書いている。
本文から引用する。


  読書は元来、不要不急なものでしょう。
  僕たちの生活を直接支えるものでは、ありません。
  しかし、毎日を生きる僕たちの内面に目を向けたとき、
  言葉は僕たちの心の火を暴風雨から守る、
  大切な避難所にもなりうるものです。


  こんな時だからこそ本を読もう、
  と高らかに語ってしまうのは、ちょっとためらいます。
  でも本は、世界との摩擦に擦り切れ、ざらつく僕らの心をいやす、
  ひとつの手立てになるとも思うのです。


  今回、気持ちをのびのびとストレッチさせてくれる詩集、
  チャーミングなイラストと言葉がやさしく沁みてくる本など、
  5冊を選んでみました。


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飯田さんは「このごろのわたしたち。」の最後にこう書く。


  楽観せず、悲観せず、穏やかな日々を
  また一緒に慈しめることを願いながら。


誰も活用など考えていない納品書のウラを使って
いま自分たちにできることを淡々とやる。
その姿勢、行動が僕はきっと好きなんですね。
この会社の取扱い商品である古書を愛する気持ちに
どこか通じてますもんね。


深呼吸の必要

深呼吸の必要

(今回紹介された5冊の中では、長田さんの詩集が気になりました)