木琴の音高く鳴る午後からは晴(瀬川幸子)

クリッピングから
讀賣新聞2021年8月2日朝刊
読売歌壇(俵万智選)


今週も好きな歌3首、抜き書きします。


  出せぬ間に季節は移りあじさいの
  カードを文箱の底にしまひぬ

         松江市 犬山純子


そうなんですよ。
季節の移ろいが、葉書を使うタイミングを
追い越してしまうんです。


  子供らは色とりどりのマスクして
  下校してゆく祭りのやうに

         仙台市 岩間啓二


制約の中に遊び心を見つけられるのが
素晴らしいですね。


  保育所の横を通れば木琴の
  音高く鳴る午後からは晴

         茨木市 瀬川幸子


午後からは晴れると木琴の乾いた音が知らせてくれました。
我が家では二匹の猫(大王、楽浪)を撫でるとき、
毛の湿気具合でその日の天気を予想します。


(下線部クリックで同じ作者の別の歌が読めます)


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