「何それ」という違和感の中に自分があること

クリッピングから
朝日新聞2021年8月28日朝刊
折々のことば(鷲田清一)2128


  第三者に話して「気持ちわかる〜!」って言われたら
  絶対嘘(うそ)だってこと

               本田(漫画家)


  中学生がノートに綴(つづ)る架空の物語。
  級友たちも加わりリレー小説のようになる。
  それを知った学校側は
  みなに勇気と感動を与えたとして表彰するが、
  自分が楽しければいいだけで、
  教師が例示した感謝のスピーチにも歯が浮く。
  はっきりしたのは「何それ」という違和感の中に自分があること。
  妙な理解は要らない、そっとしておいてほしいと。
  漫画『ほしとんで』第4巻から。


「折々のことば」を蒐集する
鷲田さんの守備範囲の広さに驚く。
そのことばを頼りに出典の書籍に手を伸ばしたくなる。


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