本城雅人『ノーバディノウズ』(文藝春秋、2009)

『傍流の記者』(第159回直木賞候補作)に続いて読む。
著者44歳のデビュー作。
本城雅人『ノーバディノウズ』(文藝春秋、2009)。



自称・韓国人のメジャーリーガー、ジャスティン・キングは
その経歴が謎に包まれている。
日本の新聞社に勤める記者・蔵本脩平は上司の命令で
期限までに自社の持つ球団へのトレードを実現しなくてはならない。
犯罪の臭いのするキングの過去につけ込むのは
それが可能性ある唯一の方法だからだ。


本作は第16回松本清張賞候補作となった。
受賞したのは牧村一人『アダマースの饗宴』。
興味が涌いて、そのときの選考委員を調べてみた。
以下の5人だった。


  伊集院静
  大沢在昌
  桐野夏生
  小池真理子
  夢枕獏


著者はこの先、もっと大きな賞を獲りそうな気がする。