鎌田式「たん活」を取り入れる

鎌田實『70歳、医師の僕がたどり着いた
鎌田式「スクワット」と「かかと落とし』(集英社、2019)から引用する。



  筋肉をつくる栄養素は「たんぱく質」。
  「たん活」で若々しい体をつくろう。


  筋肉をつくる二大要素は「運動」と「たんぱく質」。
  たんぱく質は、血管の壁や骨、筋肉など、
  僕たちの体をつくる大切な栄養素だ。
  実は、いくら運動をしていても、
  たんぱく質が足りていないと筋肉はやせ細ってしまう。
 

  だから僕は、スクワットやかかと落としをやりながら、
  ふだんの食事からたんぱく質をたくさんとることも心がけている。
  死ぬまでやりたいことをやり続けるためには、
  たんぱく質をじゅうぶんにとる生活「たん活」をしよう!


  日本人はたんぱく質が足りていない


  1日に必要なたんぱく質の量は、
  成人男性で50グラム、成人女性で40グラム。
  筋肉が衰えていく高齢者は、
  60グラムを目標にした方がいいと言われている。
  しかし、これは現状を維持するために必要な量。
  筋肉を増やすためには、もっともっととった方がいい。
  体重1キロあたり1.5グラムとるのが望ましいので、
  体重60キロの人だったら、1日に90グラムもとる必要があるのだ。


  しかし、たんぱく質
  200グラムのステーキを食べても
  50グラム程度しかとれない。
  肉200グラムを食べられる高齢者は少ない。
  ふだんの食事では炭水化物が多くなりがちな日本人は、
  圧倒的にたんぱく質が不足しているのだ。


  「たん活」は、多様の食品を3食バランスよく


  僕の「たん活」のポイントは、
  肉だけではなく、多くの食品からバランスよくとること。
  魚や乳製品、卵、豆腐などから「こまめに」たんぱく質をとっている。
  というのも、たんぱく質は体内に貯められる量が少ないという特徴がある。
  1食でまとめてとっても、貯められない分は尿として排出されるか、
  ときには脂肪に変わってしまう。


  だからこそ、3食からバランスよく、たんぱく質をとることが大切。
  僕は朝食では牛乳やヨーグルト、チーズ、
  昼食では肉や魚、卵、
  夕食では魚や高野豆腐(粉豆腐)、
  ゆで卵をウーロン茶に漬けるだけの味つけ卵などから
  たんぱく質を摂取するようにしている。

                          (pp.70-72)



日々の暮らしで取り入れることができそうな食品の
タンパク質含有量を調べてみた。
「森永製菓ポータルサイト かんたん、わかる! プロテインの教科書」から引用)
  

  (100gあたりタンパク質含有量)
  
  ロースハム 16.5
  ウインナー 13.2
  かにかまぼこ 12.1
  魚肉ソーセージ 11.5
  ゆで卵 12.9

  納豆 16.5
  豆腐 6.6
  油揚げ 18.6
  豆乳 3.6

  プロセスチーズ 22.7
  クリームチーズ 8.2
  ヨーグルト 4.3
  牛乳 3.3


タンパク質90g摂取を毎日続けるのは
ハードルが高いことがよく分かります。