夜が更けて、「小説が読みたいな」と思えた時間に
少しずつ読み継いできた。
多和田葉子『献灯使(けんとうし)』(講談社、単行本2014/文庫2017)を読み終える。
表4、本書紹介文を引用する。
大厄災に見舞われ、
外来語も自動車もインターネットもなくなり鎖国状態の日本。
老人は百歳を過ぎても健康だが子どもは学校に通う体力もない。
義郎(よしろう)は身体が弱い曾孫の無名(むめい)が心配でならない。
無名は「献灯使」として日本から旅立つ運命に。
大きな反響を呼んだ表題作など、
震災後文学の頂点とも言える全5編を収録。
日本語の言葉遊びが随所に登場するこの作品の英語版が
全米図書賞(翻訳文学部門)を受賞している。
いったい誰がどんな英文に翻訳したのか、気になる。
表題作からして「遣唐使」と「献灯使」が重ねられているのだから。
- 作者:Tawada, Yoko
- 発売日: 2018/04/24
- メディア: ペーパーバック