10月のEテレ「100分de名著/谷崎潤一郎スペシャル」もいよいよ最終回。
同居人は仕事に出ているので二人分の大王名著弁当を作って、
放送開始に備えます。
海苔おかかごはんと黒胡麻ごはんハーフ&ハーフ。
卵焼き(ウルシヤマで焼いてます)。ほぐし焼き銀鮭。
ブロッコリーおかか和え。味噌汁(じゃがいも、鳴門若布)。
第4回の今夜、島田雅彦講師が取り上げるのは
『陰翳礼賛(いんえいらいさん)』(初出1933-34)です。
テキストでこう紹介しています。
NHK 100分 de 名著 谷崎潤一郎スペシャル 2020年 10月 [雑誌] (NHKテキスト)
- 発売日: 2020/09/25
- メディア: Kindle版
谷崎の著作のなかでもっともワールドワイドに普及し流通した作品だと思われますが、
その理由として、本書は文学の領域のみならず、
日本文化や建築を研究する人にとっても、
ひじょうにユニークな「教科書」として機能したからです。
磯崎新(いそざき あらた)や安藤忠雄(あんどう ただお)などの建築家は、
海外の大学や学会でレクチャーをする際に、
『陰翳礼賛』の英語版をしばしば参考資料にすると聞きます。
日本文化論の入門篇として手頃で、啓蒙的で、
微笑を誘うテキストたり得ているからでしょう。
(pp94-95)
- 作者:潤一郎, 谷崎
- 発売日: 2016/07/28
- メディア: 文庫
In Praise of Shadows (Vintage Classics)
- 作者:Tanizaki, Junichiro
- 発売日: 2001/05/03
- メディア: ペーパーバック
講義を聴いていると
島田講師が谷崎に惚れ込んできたことが伝わります。
MCの安倍みちこアナウンサー、伊集院光さんの受け止め、
ときに切り返しが「インタラクティブ」な視聴経験のようで楽しい。
吹越満の朗読(毎回役者が代わります)、
アニメーションや音楽が凝っていて、毎回25分があっという間です。
面白いテレビ番組はあるんだな、と実感します。
島田さんのちょい悪の語り口に惹かれて、
『深読み日本文学』(インターナショナル新書、2017)を併読しています。
「100分de名著」のプロデューサーAもこの本を読み、番組講師を依頼したことが
「こぼれ話」に出ていました。
- 作者:島田 雅彦
- 発売日: 2017/12/07
- メディア: 新書
好色一代男/雨月物語/通言総籬/春色梅児誉美 (池澤夏樹=個人編集 日本文学全集11)
- 発売日: 2015/11/11
- メディア: 単行本