2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

二十万の亡霊

国立新美術館に出かけた。 同僚が文化庁主催第11回メディア芸術祭で 優秀賞を受賞したのがきっかけで 作品展を見にきたのだ。 このフェスティバルについては 僕はときどき耳にするくらいだった。 審査対象がマンガ、アニメーション、CGアート、 インスタレー…

チリと佐渡が島の交響曲

家に帰ると今度は アロウカナの卵が届いていた。 造園業を営む通称ガハハのおじさんの家の 即売所でアロウカナを見つけると 同居人は迷うことなく購入する。 通勤経路方向(ちょっと遠回り)に位置する 副会長の家のポストに入れておく。 副会長は我々の留守…

ゆず風呂、黒兵衛

家に帰ったら黒兵衛の身体の毛が抜けていた。 飼い主に似てアレルギー体質で 皮膚がかゆくなるとついかきすぎて毛が抜ける。 かゆみの原因となる菌は洗い流すとよい というのが同居人の持論である。 風呂場でブラッシングをして毛をすき シャワーで洗い流す…

机の前に座り続ける能力

作家が作家でいられるためにはどうするか。 もちろん動機や資質や幸運などが必要には違いない。 宇野千代、村上春樹など複数の作家が言っているのは 一日何時間か白い原稿用紙を前にする能力である (人によってはワードプロセッサーかもしれない)。 書けよ…

イッセー尾形の奥の細道

北千住にイッセー尾形さんの芝居を観に行った。 文学シリーズ第三弾で、今回は松尾芭蕉。 これまで夏目漱石、太宰治を取り上げている。 北千住は芭蕉が奥の細道の旅に出立した土地で、 マルイのシアター1010を舞台に選んだ。 7本連作でそれぞれ芭蕉にちなん…

餃子と経済

東京は天気予報通り夕方から雪になった。 駅前の餃子屋Tで二人前の餃子を 持ち帰り用に焼いてもらう。 「餃子騒動の商売への影響はどうなの?」 おばさんに尋ねると 連日テレビが取り上げることで しばらくご無沙汰だった客が食べにやってくると言う。 テレ…

下北沢駅前の新しい橋

山内ケンジ作・演出「新しい橋(le pont neuf)」を 下北沢駅前劇場に観に出かけた。 山内さんの芝居を観るのは 前回の三鷹に続いて二度目だ。 自殺の名所の崖っぷちで出会う 三人の男女のシーンに始まる。 六人の登場人物はそれぞれに、 不倫、背信など関係…

ベルリンのカーニバル

東京に帰る日、 ベルリン市内をぶらぶら歩いていたら カーニバルにぶつかった。 ライン川沿岸のカトリック地域では 「女たちのカーニバル」の木曜日から 「灰の水曜日」まで一週間続く。 さまざまな衣装と化粧の老若男女が 山車に見立てた車の上から キャン…

結局食べたいものは

東京に帰ってある日の朝ごはん。 雑穀ごはん、おぼろ昆布汁、納豆、生卵、番茶。 シンプルだけどうまいねぇ。 安心して生卵をごはんにかけられる日本は ありがたいねぇ。

北海道ではありません

東京に帰ると雪がまだそこかしこに残っていた。 ベルリンと気温はどっこいそっこいだが、 東京の方がちと寒いくらいだ。 帰りの飛行機で目が覚めたときに外を覗いた。 近くにいたフライトアテンダントの女性に 「いまどの辺ですかね?」と尋ねたら、 「もう…

モルトクラブ試飲試験

2007年3月1日から規制が変わり、 国際線の機内に液体を持ち込むことが できなくなった。 ベルリンで荷物検査のときに 持ち込もうとしたウィスキーがひっかかり カウンターで預けるか、その場で破棄するか、 どちらかを選べと係員の中年女性が僕に言う。 もち…

オムレツ、基本、生卵

ホテルのレストランに朝食を取りに行く。 たまご料理のコーナーはコックが交替で担当するが、 写真の若い女性もそのひとり。 ハム、チーズ、ピーマン、玉ねぎ、マッシュルームを使い、 刻んだ万能ネギをちらしたうまいオムレツを焼いてくれる。 以前スーパー…

ベルリンスクール卒業式

午前中は昨日の卒業論文(Thesis)プレゼンテーションの フィードバックがピエール(学部長。ディーン)、 マイケル(学長。プレジデント)からあった。 反対に僕たち参加者は 18ヶ月に及んだプログラムの評価のレビューをした。 こうしたやりとりがきっちりし…

10時間の知的マラソン

卒業論文(Thesis)プレゼンテーションが終わった。 朝9時から夜の19時まで、 昼休みもなくぶっ通しで 12人が次々と自分の選んだテーマについて発表した。 みんなコーヒー、ビスケット、果物、 チョコレートなどでしのぎながら 一日分の知的マラソンを完走した…