希望と心配はあざなえる縄の如し

出張全日程を終え、出国手続きを済ませ、 受講中のCoursera "Responsive Design" 第一週課題に サクララウンジで取り組み、提出。〆切ギリギリでパス。 機内の座席に身を沈めるとようやくホッとする。 今度の出張でやれたこともいくつかあった。 次にやって…

希少性とうれしさと価格の関係

もし同じメニューをファミリーレストランで取ったなら、 同じくらいうれしいと思えるのかな。 羽田空港のJALさくらラウンジで朝食。 飛行機の見える場所で取る朝食は、 なんとなくうれしい。 明太子がうれしくて、豆サラダがうれしくて、 ポテトフライがうれ…

空の上にプロがいる

きょうのJALフライトアテンドの方は 「仕事ができるな」という女性だった。 気配りが一級であるだけでなく声がいい。笑顔がいい。 なにより食べること、飲むことの楽しさが 自然に伝わってくるのだ。 飛行機の旅では飲むこと、食べることが なにより楽しみに…

バンコクに来ている

2016年初出張はバンコクである。 シニア契約社員になっても 必要があれば海外出張ができることは 仕事上、有難いことのひとつだ。 バンコクはイメージより日本から遠く、 飛行機に乗っている時間だけで7時間弱。 前後の電車、タクシーの時間、 空港での待ち…

佐藤優『私のマルクス』(2007)

その強靱な知的体力の基盤がどうやって築かれたか、 この本を読んでいると想像が湧いてくる。 佐藤優『私のマルクス』を読む。 佐藤は生涯に三度マルクスに出会ったと告白する。 本書は一度目、二度目のマルクスとの出会いの物語を軸に 2006年から07年にかけ…

ビンロウ—湖南的国民嗜好品—を試す

第二日昼食後に地元審査員が教えてくれたのがビンロウ(檳榔)。 椰子科植物で湖南省、台湾特有の嗜好品だ。 チューインガムのように噛み、味がなくなったら口中から出す。 興奮・酩酊作用が10分ほど続くが合法で、 もちろん麻薬の類いではない。 日本入国で…

郷に従い視察の一日

長沙第三日は視察である。 第二日の審査をあんなに朝から夜中までギッシリ組むなら 視察を半日にして審査にもう半日当たればいいだろう と考えるのは素人である。 賞に協力している市、協会からすれば 視察の方にむしろ重点がある。 参加者に文化、経済の実…

中国圏審査員に交じって僕ひとり

審査会場は宿泊しているホテルから車で10分ほどの Changsha Advertising Industrial Parkである。 長沙は英語でChangsha。 中国広告協会、下部組織・長沙広告協会のサポートを 全面的に受けている。 このビルの会議室にも協会の名前が見える。 室内は寒い。1…

湖南省長沙に来ている

中国湖南省長沙に来ている。 毛沢東の故郷の省都である。 我が家を出て北京で乗り継いで計12時間。 中国は広大だなぁ、と身体と時計で実感する。 (深夜に到着した長沙黄花国際空港) 台北の古い友人の招待で 新聞社「中國時報」が主催する Times Asia-Pacif…

旅する湯豆腐

高くて旨い豆腐はいくらでも見つかるけれど、 毎日の豆腐は安くて旨いのがいい。 僕がよく買うのは駅前M青果の豆腐。 絹、木綿、安いのが3丁100円(厚揚げを混ぜても同じ値段)。 ちょいと上等なのが2丁100円。 近頃の豆腐は長持ちするとは言え、 生鮮食品だ…

誰が雲海をデザインしたか

機内で目覚めると一面雲海が広がっていた。 こんな風景を眺めていると、 地球がなんらかの意志で デザインされているような気がしてならない。 人間にはとても作れないな。 例え天才と呼ばれた人たちであろうと。 雲の上はいつも晴れ。 呑気に口ずさみたくも…

「絆」に触れたような感覚

朝ご飯を仲間たちと食べながら少しおしゃべりしたら、 もう三々五々の別れだ。 仕事に戻る人、家族のところに帰る人。 デジタル時代だからこそ、 集まって顔を見て直接話すことにも意味がある。 人間同士、同じ職業の仲間の「絆」のようなものが 国籍、年齢…

目に映る風景に現実感がない

デンパサール到着が予定より30分遅れただけで、 ミーティングのランチタイムに滑り込めた。 午後からは同僚Nさんと一緒にセッションをひとつ担当し、 以降フル参加。 急いで帰国する同僚たち以外とは グループディナーまで一緒に過ごせた。 こんなにあわただ…

ANAラウンジで「フォース」をもらった

ひょんななりゆきで行きも帰りも機中泊、 1泊4日でインドネシア・バリ島まで出張することになった。 めったにない強行軍で体調維持が心配だが、 ラッキーなことにビジネスクラスを使わせてもらえる。 羽田空港でANAラウンジに寄ると、 『スターウォーズ』のフ…

ストン、ドカン、ガタン、ゴトン

8月半ばにストンと夏が終わって 突然秋がやってきたから、 なんだか山のいで湯が恋しいなぁ。 こんな弁当を持って列車に揺られて、 どこかへ出かけてみようかな… ごはんの真ん中にドカンと梅干しを入れてみました。 ハムチーズフライ、焼きソーセージで一杯…

1963年創業「永康牛肉麺」

前夜の夕食。 同僚Eさんがどうしても僕を連れて行きたい と言ってくれた店に行く。 1963年創業「永康牛肉麺」である。 一日を終えた後はビールくらい飲みたい。 僕はアルコールを飲んだら仕事はやらない。 なのでセミナーの打ち合わせは 翌朝の朝食後にやる…

作戦会議がいつしか雑談になる

台北は雨である。 午前中は台北2拠点でやる予定のセミナー準備に取り組む。 12時にホテル一階で同僚Eさんと待ち合わせる。 歩道に出た店でビニール傘を300元で買う。 1949年創業、小籠包のうまい店「高記」に入る。 お目当ての店が長蛇の行列でここに変更し…

台湾料理で旅の疲れを癒す

今回の上海・台北出張は すべて相手のあることであり週末をはさむ日程である。 土日は仕事を前に進めようと思っても いかんともしがたい。 相棒である同僚Eさんは台北の街を熟知している。 きょうは上海ー台北間を移動したら、 後は腹ごしらえをしながら こ…

上海蟹を食べながらJさんと話す

二つ目のミーティングを無事終える。 きょう最後は十数年来の友人Jさんに会い、話をする。 上海、北京をベースに忙しく仕事をするJさんは 空港から直行で僕たちに会いに来てくれた。 Jさんが北京の友人から教えてもらった、 地元の人が通う蟹料理の店に行く…

上海でLong Barに腰かける

東京のスピードなら中国の旧正月前、 つまり2014年1月に再訪していたはずの上海にいる。 上海のスピードにあおられ、 ミーティングを前倒しに変更した。 会う予定の友人の推薦があり The Puliに宿泊している。 台湾人がオーナー、ドイツ人がデザインをした …

語り尽くされていない物語

上海。東京。シドニー。ニューヨーク。 台北。シンガポール。北京。香港。 クアラルンプール。ソウル。長春。 上海での5日間に会った人たちに関係する主な都市を並べてみた。 みなさんが生きてきた年代は1950年代半ばから2013年だ。 百年先にはなにも痕跡が…

中国のスピードに振り落とされないように

お茶を飲みながら、食事をしながら ひとりの友人について2時間から5時間ほど話を聴く。 一方的に聴くだけでなく 僕もどんどん質問し自分の意見もぶつける。 現在の中国広告クリエーティブの最前線が 次第に僕の頭の中でカタチになっていく。 半分は依頼され …

緊張と緩和の上海

友人Nさんの3時間ほどのインタビューを終えた。 紹興路を歩く。 文化的な香りのする街並みだ。 同僚Eさんの好きな書店カフェで 上海での三日間の活動のラップアップをする。 仕事はやりっぱなしでは 収穫したと思えたことが蒸発して消えてしまう。 タイミン…

すき間時間に上海を歩く

ある案件で 上海で仕事をしている友人たちに会いに来ている。 いずれも多忙極まる人ばかりなので 当然先方の都合に予定を合わせる。 すると、すき間時間が生まれる。 チームを組んでいる同僚Eさんは 台北生まれの日本国籍。 中国語が母国語で、日本語も堪能…

第二のサイバー空間で

2年4ヶ月ぶりに上海にやってきた。 日中間で尖閣諸島問題が起きた影響で これだけ空白期間ができてしまった。 「ああ、いま中国にいるんだなぁ」と認識するのは 例えば日々使っていたFacebookが使えなくなるときである。 ご存知のように中国は他の世界とはま…

冬から秋へトンネルを抜ける

旅の続きである。 副会長の愛車ジュリエッタはイタリア製だから 雪には強くない。 スタッドレスタイヤも履いていない。 宿のご主人が源泉を使って 車の屋根に積もった雪を溶かしてくれていた。 さすがに雪国は初動が素早く、 雪上車が次々と出動する。 通行…

秋山郷で遊ぶ

今度の旅は二泊だから二日目は遠足に出かける。 南へ車で二時間ほど下る秋山郷である。 我が家には博覧強記の人がいて、 ここが民俗学者・宮本常一が訪れた土地であることを知っている。 宮本はありとあらゆる辺境を己の足で訪れているのだ。 「柳田国男とは…

秋休みに魚沼へ

秋休みである。 今年は夏に仕事もあり体調もあり 満足な休みが取れなかった。 温泉力が足りない。 6月から参加したグローバル・アジェンダ・セミナーも 前日9日で5ヶ月の全プログラムを終了した。 関越道を軽快に走って魚沼に向かった。 芋川温泉まんねん荘…

ここはインドかニューヨークか

ブロガーTOSHIの鏡さんが 銀座八丁目のインドカレーの店 「ラージ・マハール」について書いていた。 「あ、いいな」とつられて僕も足を運んだ。 僕はもっぱらナンとダル(レンズ豆のカレー)。 食後にホットチャイである。 あまりのワンパターンに 日本語が堪…

心と体によい薬

小谷温泉・熱泉荘を出発して 雨飾高原露天風呂に向かう。 紅葉には少し早いが屋外の緑と光に包まれて ほどよい温度の温泉につかりぼんやりしている。 三連休の中日に帰るので帰り道は順調だ。 とは言え、牧ノ原の自然渋滞は避けられず、 都内に入ると地方か…