戦争/平和

戦争勃発の危険をはらむ中東の三日月地帯

スクラップブックから 朝日新聞グローブ 2018年9月2日号 「中東の新しい地図」 激しく動く中東について 知識を更新するのに役立つ、力の入った特集だ。 浮かび上がる「イランの弧」 三日月地帯 特派員をしていたドバイから4年前に帰国した私は、 最近の中東…

イラクで活動した人間たちの記録(2004-06)

スクラップブックから 朝日新聞2018年4月17日朝刊 2004年から06年にかけての 自衛隊イラク派遣の活動報告(日報)概要 (防衛省2018年4月16日開示) ムサンナ県の教育者などと調整。 「鉛筆やノート等の消耗品のニーズも高いが、 草の根では供与が難しいため…

決して忘れられない16歳の夏(大谷光弘)

スクラップブックから 朝日新聞2018年4月16日朝刊 月1回掲載「声—語りつぐ戦争」 特攻中止命令 終戦の2日前 無職 大谷光弘(広島県 89) 13日(引用者注:1945年8月)。 いよいよ出撃、別れの日。 私と運命を共にする通称「赤とんぼ」に乗り込んだ。 本来は…

見境のない威嚇は、不要な危険を生み出す

スクラップブックから。 朝日新聞2017年11月29日朝刊 元米国防長官 ウィリアム・ペリーさん 安保考・どうする北朝鮮問題 編集委員・佐藤武嗣、宮地ゆうが 北朝鮮問題のキーパーソンに タイムリーなインタビューを試みた。 宮地は作家・佐藤優さんが注目して…

光に向かってはって行け(サーロー節子)

スクラップブックから。 朝日新聞2017年12月12日朝刊 NPO ICANNノーベル平和賞授賞式典 カナダ在住の被爆者サーロー節子さん(85)講演 私は13歳の少女だったときに、 くすぶるがれきの中に捕らえられながら、 前に進み続け、光に向かって動き続けました。 …

藤原てい『流れる星は生きている』(1949/ちくま少年文庫1977)

主人公・藤原ていと同じ立場に立たされたなら、 僕に同じことができるだろうか? とてもできないだろうと心重たく想像しながら 藤原てい『流れる星は生きている』を読む。 流れる星は生きている (1977年) (ちくま少年文庫)作者: 藤原てい出版社/メーカー: 筑…

小腹が空いたら、どうしましょう?

日曜日。 朝昼兼用の第一食を済ませ、 それぞれ分担の掃除に取り掛かる。 夕方になると同居人も僕も小腹が空いている。 同居人には大王食堂特製日清焼そば(w/ベーコン、キャベツ、 自家製甘酢生姜、補強青海苔、目玉焼き1ヶ)。味噌汁(豆腐、ワカメ)。 僕…

半島有事想定、邦人シェルター避難

当初の予定では来週は釜山に出張する予定だった。 地域国際広告祭AdStarsの ステアリング・コミッティー・メンバーを引き受けているからだ。 朝鮮半島の緊張状態を受け、韓国への出張が社で禁止された。 そんな折り、この記事が目に止まった。 スクラップブ…

藤原てい『流れる星は生きている』(1949/中公文庫2002)

スクラップブックから。 讀賣新聞2017年8月14日朝刊。 「戦後72年 語り継ぐ 受け継ぐ」 藤原家の戦後引き揚げ物語。 数学者・藤原正彦の母、作家・新田次郎の妻、 藤原ていの著書『流れる星は生きている』を取り上げている。 記事から引用する。 圧巻は、約1…

クリストファー・クラーク『夢遊病者たち』(全2巻、2017)

大型連休前に予約していた本の 取り置き期限がきょうだった。 仕事を終えて日比谷図書文化館に寄る。 クリストファー・クラーク『夢遊病者たち —第一次世界大戦はいかにして始まったか』 (小原淳訳、みすず書房、2017、全2巻)。 猪木武徳大阪大学名誉教授…

米国の軍事的選択肢

きょうのスクラップブックから。 讀賣新聞2017年4月17日夕刊。 米国のティラーソン国務長官、 マティス国防長官、ダン・コーツ国家情報長官は26日、 核・ミサイル開発問題を巡って緊迫する 対北朝鮮政策について、共同声明を発表した。 (中略) 上下両院す…

こうの史代『この世界の片隅に』(全3巻、2008-09)

ブームが一段落したのを見計らって手にしてみた。 どこにでもありそうな普通の暮らしに 戦争がどんな影を落とすか、しみじみ伝わってきた。 こうの史代『この世界の片隅に』(全3巻、2008-09)を読む。 この世界の片隅に 上 (アクションコミックス)作者: こ…

井上ひさし『一週間』(2010/2013新潮文庫)

むずかしいことをやさしく、 やさしいことをふかく、 ふかいことをおもしろく。 その創作信念と持てる言葉の技術をすべて使って 大日本帝国とソ連邦の巨大な闇に迫った作品に思えた。 井上ひさし『一週間』(2010)を読んだ。 一週間作者: 井上ひさし出版社/…

佐藤優『君たちが知っておくべきこと』(2016)

灘高生徒が生徒会主催・先輩訪問行事を活用して 作家・佐藤優の仕事場を訪れた。 2013年から16年まで毎年4月、 新潮社編集部コーディネートで実施したゼミナールの記録だ。 佐藤優『君たちが知っておくべきこと—未来のエリートとの対話』を読む。 君たちが知…

佐藤優『超訳 小説・日米戦争(原作・樋口麗陽)』(2013)

日米が再び戦争になったら……。 荒唐無稽に聞こえるが、妙にリアリティがあった。 佐藤優『超訳 小説・日米戦争』(2013) (原作・樋口麗陽『日米戦争未来記』(1920))を読む。 超訳 小説日米戦争作者: 佐藤優出版社/メーカー: ケイアンドケイプレス発売日…

池上彰『世界から戦争がなくならない本当の理由』(2015)

その著作はどれも読みやすいが、 内容は決して浅くない。 池上彰『世界から戦争がなくならない本当の理由』を読む。 世界から戦争がなくならない本当の理由作者: 池上彰出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2015/07/31メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品…

人ごとではないシリア問題

ヨルダン・レバノン視察報告会 「池上彰氏と考える人ごとではないシリア問題」に参加する。 主催は国連UNHCR協会(於渋谷・シダックスカルチャーホール)。 僕が社外で参加しているグループのネットワークのおかげで 参加することができた。 どうしてあれだ…

アレクサンドル・ソクーロフ『モレク神』(1999)

ヒトラーが命じ実行した行動は到底許せるものではないが、 人格、行動、思考には昔から興味がある。 怖いもの見たさの心理か。 アレクサンドル・ソクーロフ『モレク神』を見る。 モレク神 [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2010/11/27メディア: DV…

アレクサンドル・ソクーロフ『太陽』(2005)

アレクサンドル・ソクーロフ『太陽』を見る。 太平洋戦争末期から戦後早々まで イッセー尾形演じる昭和天皇を主役に描く。 日本人キャストがほとんどを占め日本語で演じる。 ソクーロフはどうやって演技指導をしたのか。 日本人スタッフが監督をよほどうまく…

なにもできないままで、ゴメン

12年前のきょう、 ワールドトレードセンターで落命した T高校時代の同級生T.K.君の御霊に合掌。 自分はいったんビルの外に出ることができ、 そのまま避難していれば助かった可能性もあったのに オフィスに残した部下たちを誘導するために現場に戻った。 そこ…

忘れ去られた思想家、武藤貞一

坂野潤治『日本近代史』(2012) を読んでいて 気になった名前があった。 「武藤貞一」である。 この好戦的で合理主義的な軍事評論家が 1937年9月7日に発行したこの本 (引用者注:『日支事変と次に来るもの』)には、 驚くべき予測が並んでいる。 (『日本近代…