絶望的な状況の中で見いだされるようなものでなければ、希望の名に値しない(柄谷行人)

クリッピングから 朝日新聞2023年1月28日朝刊 2022年度朝日賞受賞スピーチ 哲学者・批評家 柄谷行人さん 力と交換様式作者:柄谷 行人岩波書店Amazon 朝日賞受賞は、私が昨年秋に出した 「力と交換様式」が評価された結果だと思います。 これは、私が長年取り…

「個人商店」にしかできないことをシャベル1本でやろう(星野博美)

クリッピングから 朝日新聞2023年1月28日朝刊 第49回大佛(おさらぎ)次郎賞受賞スピーチ ノンフィクション作家 星野博美(ほしの ひろみ)さん 世界は五反田から始まった (ゲンロン叢書)作者:星野 博美株式会社ゲンロンAmazon(受賞作「世界は五反田から始…

荒木一郎『空に星があるように 小説 荒木一郎』(小学館、2022)

荒木一郎『空に星があるように 小説 荒木一郎』を読んでいたら、 「杉田敏」の名前が突然飛び出した。 空に星があるように ~小説 荒木一郎~作者:荒木一郎小学館Amazon(ブックデザイン 鈴木成一デザイン室) 【音声DL付】 杉田敏の 現代ビジネス英語 2023…

紀伊國屋書店ロゴ・文庫ブックカバー(税込1,430円)を買いました

紀伊國屋書店ウェブストアで見かけた文庫用ブックカバー。 普段の紙カバーかなと思ったら、 実はブックカバーだったというのが面白い。 2027年1月(まだずいぶん先ですが)に創業100周年を迎える 紀伊國屋書店オリジナルグッズシリーズの一点です。 S図書館…

Eテレ <読書の森へ 本の道しるべ> ⑥ 堀川理万子

Eテレ読書の森へ 本の道しるべ を見る(全8回) (初回放送日: 2023年1月17日) (番組ホームページから) 「概要」を引用する。 たくさん入り口があって、だれでも自由に入れる「読書の森」。 各界の本好きが自身の本棚をたっぷり紹介し、 道しるべとなって…

MARUZEN & ジュンク堂書店渋谷店、1月31日閉店

東急百貨店渋谷本店が1月いっぱいで営業終了するため、 7FのMARUZEN&ジュンク堂も閉店する。 半年に一回、緑内障の検診で出掛けた帰りに寄ることにしていた。 棚揃えが見やすく、時期ごとのフェアも楽しい書店だ。 町の小さな店だけでなく、大書店もさまざま…

エラ・フランシス・サンダース/前田まゆみ訳『翻訳できない世界のことば』(創元社、2016)

クリッピングから 朝日新聞2023年1月7日朝刊 「折々のことば」鷲田清一 2608 BOKETTO(ボケッと) エラ・フランシス・サンダース 外国語のユニークな語を知ることで、 忘れかけた何かを思い出したり、 おぼろげな感情が形を得たりする。 作家・イラストレー…

鈴木忠平『嫌われた監督ー落合博満は中日をどう変えたのか』(文藝春秋、2021)

鈴木忠平『嫌われた監督ー落合博満は中日をどう変えたのか』 (文藝春秋、2021)を読む。 嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか (文春e-book)作者:鈴木 忠平文藝春秋Amazon 「あとがき」から引用する。 「落合さんを書いてみませんか?」 文藝春秋社…

原田ひ香『サンドの女 三人屋』(実業之日本社文庫、2021)

『三人屋』続編を読む。 原田ひ香『サンドの女 三人屋』(実業之日本社文庫、2021) サンドの女 三人屋 (実業之日本社文庫)作者:原田 ひ香実業之日本社Amazon 表4から引用する。 サンドイッチ店とスナック。 新・三人屋、本日も営業中! 美人三姉妹が営む「…

極私的ベスト2022 <書籍篇>

2022年に読んだ本を「極私的ベスト」にまとめてみました。 個人の独断偏見のみに基づくランキングです。 ご笑覧くださいませ。 第1位 奈倉有里『夕暮れに夜明けの歌をー文学を探しにロシアに行く』 (イーストプレス、2021) 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探…

本村凌二評:石崎晴己『エマニュエル・トッドの冒険』(藤原書店、2022)

クリッピングから 毎日新聞2022年12月24日朝刊 「今週の本棚」本村凌二評(東大名誉教授・西洋史) 『エマニュエル・トッドの冒険』石崎晴己著(藤原書店・4840円) エマニュエル・トッドの冒険作者:石崎 晴己藤原書店Amazon われわれ日本人は同調圧力に弱い…

江國香織「2022 この三冊」

クリッピングから 毎日新聞2022年12月10日朝刊 「2022 この3冊(上)」 年末のお楽しみのひとつが「今週の本棚」総集編です。 江國香織さん(作家)の選書に目が止まりました。 自分の好みと近かったからかな。 ① パンとサーカス 島田雅彦著(講談社・2750円…

高坂正堯『国際政治ー恐怖と希望』(中公新書、1966/改版 2017)

佐藤優『よみがえる戦略的思考ーウクライナ戦争で見る「動的体系」』 (朝日選書、2022)に続いて連読する。 高坂正堯(こうさか まさたか)『国際政治ー恐怖と希望』 (中公新書、1966/改版 2017)。 国際政治 - 恐怖と希望 (中公新書)作者:高坂 正堯中央…

佐藤優『よみがえる戦略的思考ーウクライナ戦争で見る「動的体系」』(朝日新書、2022)

佐藤優『よみがえる戦略的思考ーウクライナ戦争で見る「動的体系」』 (朝日新書、2022)を読む。 よみがえる戦略的思考 ウクライナ戦争で見る「動的体系」 (朝日新書)作者:佐藤 優朝日新聞出版Amazon 「第1章 国家間の関係を総合的に整理する」の一節、 「…

横尾忠則評:矢崎泰久・和田誠『夢の砦 二人でつくった雑誌「話の特集」』(ハモニカブックス、2022)

クリッピングから 朝日新聞2022年12月10日朝刊 読書面『夢の砦 二人でつくった雑誌「話の特集」』 矢崎泰久、和田誠<著> ハモニカブックス 2310円 評・横尾忠則(美術家) 夢の砦 ___ 二人でつくった雑誌「話の特集」作者:矢崎泰久,和田誠ハモニカブックス…

Eテレ「100分de名著/中井久夫スペシャル」(講師:斎藤環)

クリッピングから NHKテキスト2022年12月「100分de名著/中井久夫スペシャル」(講師:斎藤環) NHK 100分 de 名著 中井久夫スペシャル 2022年 12月 [雑誌] (NHKテキスト)NHK出版Amazon <第4回 精神科医が読み解く「昭和」と「戦争」>から引…

原田ひ香『三人屋』(実業之日本社文庫、2018)

『三千円のつかい方』でファンになり、以来あれこれ読んでいる。 原田ひ香『三人屋』(実業之日本社文庫、2018/単行本 : 実業之日本社、2015)。 三人屋 (実業之日本社文庫)作者:原田 ひ香実業之日本社Amazon 表4から引用する。 ワケあり三姉妹と常連たちの…

NHKテキスト「趣味どきっ!/読書の森へ 本の道しるべ」(2022年12月-23年1月)

クリッピングから NHKテキスト「趣味どきっ!/読書の森へ 本の道しるべ」 12/2022-1/2023(ナビゲーター・菊池亜希子 俳優) NHK 趣味どきっ!(火曜) 読書の森へ 本の道しるべ 2022年 12月~2023年1月 [雑誌] (NHKテキスト)NHK出版Amazon 「はじ…

サンヤツ(書籍広告):『小学館世界J文学館』(小学館、2022)

クリッピングから 朝日新聞2022年11月26日朝刊 サンヤツ(書籍広告)『小学館世界J文学館』 小学館100周年企画 ネット上に自分専用の本棚が! 1冊なのに、125冊。 リアル本+電子書籍。新しいカタチの児童文学全集! 世界中の古典から現代児童文学まで。 本…

ここの鍋焼ウドンに独立排除的なセンチメンタル・ヴァリューを感じている(開高健)

クリッピングから 新潮社PR誌「波」2022年12月号 (表紙の筆蹟 北村薫/版画 大野隆司/表紙デザイン 佐瀬圭介) 「編輯後記」より引用します。 ◎「新潮社クラブ(社の近くのカンヅメ施設)に 川端、三島、開高健たち文豪の幽霊が出る」という噂がありますが…

星野博美『世界は五反田から始まった』(ゲンロン叢書、2022)

タイトルがいい。 本書が取り上げた昭和20年5月の 城南大空襲についても知りたかった。 星野博美『世界は五反田から始まった』(ゲンロン叢書、2022)を読む。 世界は五反田から始まった (ゲンロン叢書)作者:星野 博美株式会社ゲンロンAmazon 「はじめに」か…

PASSAGEからランチョンへ(part 3)

三週間ぶりに神保町PASSAGE(パサージュ)へ。 アンドレ・マルロー広場5&6番地に出店している大王グループ棚へ16冊搬入。 スタッフに地元Mのせんべいを差し入れる。 休憩時間のおやつとして、 「大王せんべい」の愛称でみなさんに親しまれている。 本棚を二…

奈倉有里『夕暮れに夜明けの歌をー文学を探しにロシアに行く』(イートン・プレス、2021)

NHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」で取り上げられたこともあり、 気になっていた。 奈倉有里(なぐら ゆり)『夕暮れに夜明けの歌を ー文学を探しにロシアに行く』(イートン・プレス、2021)を読む。 夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く作者:…

今井むつみ評:『須賀敦子全集全8巻』(河出文庫、2007)

昨日いただいた <ブックファースト新宿店開店14周年記念> 「名著百選2022 私が今年、出会った一冊」。 288人の選者にとって2022年がどんな年だったのか、 その方の厳選一冊と推しのコメントから想像するのが楽しい。 出版元で品切れになっている書籍もとき…

M歯科、PASSAGE、Book 1st.

旧勤務先近くのM歯科で3ヶ月ごとの定期検診。 旧出向先近くの和菓子屋Mで差し入れを買って、 神保町の貸棚共同書店PASSAGE(パサージュ)へ。 きょうは搬入はなく、店で仕入れた新刊に手書き腰巻を巻きに行く。 (本をそのまま並べるのも愛想がないので手書…

樋口恵子さん講演会「どっこい生きてる90歳」(東京新聞/婦人之友社)

中高年のアイドル、樋口恵子さんの講演をオンラインで試聴する。 東京新聞主催で参加無料。 樋口さんならではの視点、アドバイスが次々飛び出す。 ●80代になると家の中で平らなところでも転ぶ。 ●朝、食欲が涌いて目覚めることはない。 ●いざというときの連…

これを書くことを、お別れの挨拶とさせて下さい(山本文緒)

クリッピングから 毎日新聞2022年11月5日朝刊 新潮社広告 58歳で急逝した作家、読者へのラストメッセージ。 『無人島のふたり』山本文緒 120日以上生きなくちゃ日記 最後の手記 発売たちまち増刷! ある日突然がんと診断され、120日の余命宣告を受け、 それ…

佐藤優評:奥野一成『ビジネスエリートになるための投資家の思考法』(ダイヤモンド社、2022)

クリッピングから 毎日新聞2022年11月5日朝刊 「今週の本棚」佐藤優評(作家・元外務省主任分析官) 『ビジネスエリートになるための投資家の思考法』 奥野一成著(ダイヤモンド社・1650円) ビジネスエリートになるための 投資家の思考法――The Inve…

江口圭一『十五年戦争小史』(ちくま学芸文庫、2020)

加藤陽子先生(以下敬称略)の推薦とあって迷わず手にした。 江口圭一『十五年戦争小史』(ちくま学芸文庫、2020)を読む。 十五年戦争小史 (ちくま学芸文庫)作者:圭一, 江口筑摩書房Amazon 加藤の解説 「日本と中国の過去と未来を考えるための通史」から引…

五木寛之/佐藤優『異端の人間学』(幻冬舎新書、2015)

『五木寛之セレクション I 国際ミステリー集』 (東京書籍、2022)の巻末対談に続いて連読。 五木寛之・佐藤優『異端の人間学』(幻冬舎新書、2015)を読む。 異端の人間学 (幻冬舎新書)作者:五木寛之,佐藤優幻冬舎Amazon 「第三部 詩人が尊敬される国」から…