言葉

ずっと変わり者でいよう、ポートランド

クリッピングから 朝日新聞2020年10月3日朝刊 折々の言葉(鷲田清一)1953 Keep Portland Weird ポートランドのキャッチフレーズ 「ずっと変わり者でいよう、ポートランド」。 米国オレゴン州のこの街では、多くの市民がこれをモットーとして Tシャツに印刷…

米津玄師「STRAY SHEEP」(REISSUE RECORDS、2020)

以前読んだ記事が記憶に残っていて、 TSUTAYAでCDを借りてきた。 米津玄師(よねづ けんし)「STRAY SHEEP」(2020.8.5発売)を聴く。 STRAY SHEEP (通常盤) (特典なし)アーティスト:米津玄師発売日: 2020/08/05メディア: CD 5枚目のアルバムで収録曲は以下1…

9年ぶり全面改訂『新明解第8版』、11月発売

クリッピングから 毎日新聞2020年9月12日 今週の本棚 改訂国語辞典をPR 辞書フェチとしては たとえ小さなベタ記事でも見逃せません。 三省堂が誇る辞書の一冊『新明解国語辞典第8版』が 11月19日に発売されることになりました。 さっそく公式サイトを覗きま…

お互いマスクの目が笑い合った(山本千鶴子)

クリッピングから 毎日新聞2020年8月3日朝刊 読者投稿欄「みんなの広場」 「心の密」はいいなあ 無職 山本千鶴子 78 (大阪府高槻市) 日々を丁寧に暮らしているらしき方の投書は 細部まで読むのが楽しい。 梅雨明けも間近と思われた先日、 小雨の中を晴雨兼…

多和田葉子『星に仄(ほの)めかされて』(講談社、2020)

三部作の心づもりで書かれ始めた多和田葉子の長編小説。 著者によればもっと長い物語になるらしい。 第二部『星に仄(ほの)めかされて』(講談社、2020)を読む。 星に仄めかされて作者:多和田葉子発売日: 2020/05/19メディア: Kindle版地球にちりばめられ…

多和田葉子『地球にちりばめられて』(講談社、2018)

6/2付讀賣新聞朝刊のインタビュー(聞き手:文化部・待田晋哉)で 作者・多和田葉子は新作『星に仄(ほの)めかされて』について こう発言している。 この旅をする若者たちはまだ家族も、定職もない。 モラトリアムのような存在です。 社会の経済を支える柱…

毎日祈る 平温無事 —国民(愛知・ふわちゃん)

クリッピングから 讀賣新聞2020年6月2日朝刊 鮫島さん月間賞 5月のUSO放送 5月のUSO放送月間賞は、 愛知県、薬剤師鮫島健太さん(35)の「毎日祈る」に決まりました。 賞金1万円と記念盾を贈ります。 USO放送 毎日祈る 平温無事 —国民 (愛知・ふわちゃん) …

が!! なにかあったら そうだんしてね(P児童館職員一同)

クリッピングから 近所の児童館の看板のコトバ 毎日、新聞を買いに散歩がてら あちこちのコンビニまで出掛けます。 S公園の近くの、休館中の児童館横を歩いていて見つけました。 じどうかんは おやすみです が!! なにかあったら そうだんしてね しょくいん…

暴風雨から心を守る避難所(飯田光平)

クリッピングから VALUE BOOKS「納品書のウラ書き」特別号 不安にざらつく心を、抱きしめるための5冊 バリューブックス(VALUE BOOKS)は 長野県上田市を拠点に本・CD・DVDの買取と販売を行っている会社だ。 僕が大好きな古書店のひとつで、時々購入している…

鈴木宗男『人生の地獄の乗り越え方—ムネオを救った30の言葉』(宝島社、2020)

2019年参議院議員選挙に当選し国政復帰。 ロシアとの北方領土問題解決への尽力に 僕が期待する政治家である。 鈴木宗男『人生の地獄の乗り越え方—ムネオを救った30の言葉』 (宝島社、2020)を読む。 人生の地獄の乗り越え方 ムネオを救った30の言葉作者:鈴…

『人生の地獄の乗り越え方』、キャンセルしました

都内5区で登録し複数の図書館を使っているので 予約していた本が偶然同じタイミングで取り置きになることがある。 取り置きになってしまうとインターネットでキャンセルができない。 次に待っている人に迷惑が掛からないように 片方の図書館にキャンセルの電…

知らないは、わかるへの第一歩(中西進)

クリッピングから 讀賣新聞2019年10月16日朝刊 時代の証言者 令和の心 万葉の旅 中西進(なかにし・すすむ) 第1回 元号 天の声で決まるもの 新元号「令和」の考案者とされる中西進さんは、 90歳になった今も取材に講演に東奔西走、 執筆にも忙しい毎日を送…

自分が咲く場所は自分で探す(片岡桃代さんの娘)

クリッピングから 朝日新聞2019年9月20日朝刊 読者投稿欄「ひととき」 咲く場所 決めた娘 兵庫県西宮市 片岡桃代 カウンセラー 50歳 (略) 思えば娘の就活は、私にとっても試練と葛藤の連続だった。 他人を押しのけてまで自分を通すことはしない、 ちょっと…

がまださない時間をじぶんで、つくる(益城町)

スクラップブックから 讀賣新聞2019年5月23日朝刊 折々のことば 鷲田清一(1471) がまださない時間をじぶんで、つくる それが、がまだすためのポイントです 益城(ましき)町・交流情報センターの貼り紙 熊本地震後、県内でもとくに被害の大きかった益城町…

「おっちゃん、いてるか」「いてる、いてる」

スクラップブックから 朝日新聞2019年5月9日朝刊 「折々のことば」鷲田清一(第1456回) 「かみます」 動物園の立て札 大阪圏の動物園では猛獣の檻(おり)の前に こんな立て札があるそうだ。 そういえば大阪府警の痴漢防止ポスターは「チカンアカン」。 い…

藤井箕吉『風のほとりに』(風力舎、2017)

久しぶりに箕吉さんの句集『風のほとりに』を読み返す。 代表作であり、箕吉さんが本の題名に選んだ句は 僕も大好きな一句だ。 五月来る 風のほとりに 椅子を置く 「あとがきにかえて」から引用する。 プラトンのイデア論は、こう言います。 例えば母という…

いたいところあったら いってね(安助美咲)

スクラップブックから 讀賣新聞2019年4月25日朝刊 こどもの詩 かげふみ 安助 美咲 だいじょうぶだと おもうけど いたいところあったら いってね ふまないように するからね (埼玉県宮代町・姫宮成就院幼稚園年中) こどもの発想、表現には いつも驚かされま…

村上春樹『騎士団長殺し 第2部遷ろうメタファー編(下)』(新潮文庫、2019)

村上春樹『騎士団長殺し』、文庫4冊で再読しました。 今度は図書館で借りた本ではないので、 自分が気に入った文章、気になった文章に シャープペンシルで線を引いて読みました。 作者や登場人物と対話しているようでとても新鮮です。 騎士団長殺し 第2部: …

やばい点数 とってもあせって(武田若菜)

スクラップブックから 讀賣新聞2019年4月22日朝刊 こどもの詩 テスト 武田若菜 やばい点数 とってもあせって ぐちゃぐちゃにして よくゴキブリがいる ママがぜったい開けない所に おしこんだ (茨城県ひたちなか市・髙野小4年) ゴキブリがママに告げ口しま…

Plan・Delay・Cancel・Apology(PDCA)

スクラップブックから 朝日新聞2019年4月3日朝刊 折々のことば 鷲田清一 1422 Plan・Do・Check・Action ビジネスでよく耳にする言葉 品質管理や業務改善のための手法で、 PDCAサイクルと呼ばれる。 この手法については、 Plan(計画)・Delay(遅延)・Cance…

みっちゃんの言葉が、朝日一面に引用されていた

スクラップブックから 朝日新聞2019年2月20日朝刊 鷲田清一 折々のことば 1381 向かっていく対象をもっていないことを 貧しいって解釈している。 北村道子 お金がないのは貧乏だが、 何をすればいいのかわからず 「いつも指示を待っている」のはもっと貧しい…

井筒俊彦『言語と呪術』(慶應義塾大学出版会、1956英文/2018全訳)

いやぁ、シビれました。 暮れの吉例神保町ツアーで、 平積みの棚から僕を呼んでやまなかった一冊です。 井筒俊彦『言語と呪術』(安藤礼二監訳/小野純一訳) (慶應義塾大学出版会、2018)。 言語と呪術 (井筒俊彦英文著作翻訳コレクション)作者: 井筒俊彦,…

井筒俊彦『言語と呪術』(慶應義塾大学出版会、2018)

年末、吉例神保町ツアーに出掛けたとき、 三省堂書店でふと目に留まった本。 何度通り過ぎても、パラパラ頁を繰っても、 「読め」と僕を誘います。 新刊学術書にしては買いやすい価格は 慶應大学が出版しているからでしょうか。 言語と呪術 (井筒俊彦英文著…

やすらかに 美しく 油断していた(石垣りん)

スクラップブックから 朝日新聞2018年11月11日朝刊 折々のことば 鷲田清一 1284 いま在る あなたの如(ごと)く 私の如く やすらかに 美しく 油断していた。 石垣りん 広島に原爆が投下された 「午前八時一五分は/毎朝やってくる」と、 詩人は詩「挨拶(あ…

「頑張っているね」が聞きたくない(川島陽子)

スクラップブックから 朝日新聞2018年11月5日朝刊 読者投稿欄「ひととき」 今はトンネルの中 東京都大田区 川島陽子 非常勤職員 63歳 母の介護で2人で生活を始めて丸9年。 最近は私がわからなくなったり、 戦争で失った生家に帰ると言い出したり。 しかし、…

宝島社「あとは、じぶんで考えてよ。」

スクラップブックから 朝日新聞2018年10月29日朝刊 宝島社全30段広告 あとは、じぶんで考えてよ。 樹木希林さんからの最期のメッセージ。 世間の話題になり、僕も好きだった 「死ぬときくらい好きにさせてよ」の続編でもある。 広告主も制作チームもよくぞ生…

膝に来る笑はぬ猫と夜長かな(加納輝美)

スクラップブックから 讀賣新聞2018年9月20日朝刊 四季 長谷川櫂 膝に来る笑はぬ猫と夜長かな 加納輝美(かのうてるみ) 犬は笑う。 いや笑っているような顔の犬がいる。 しかし猫は笑わない。 いや笑っているような顔の猫は あまり見た覚えがない。 これだ…

人の死を悼む時間をメディアは許さない(谷川俊太郎)

スクラップブックから 朝日新聞2018年9月12日朝刊 語る—人生の贈りもの— 死んだらすぐ取材 気に入らない 詩人 谷川俊太郎 (第13回) 《2017年にはもう一人の親友、 詩人の大岡信さんが死去した》 (略) 《亡くなったときは大岡さんと向き合いたいと メディ…

大坂なおみ選手、テニス全米オープン優勝!

スクラップブックから 朝日新聞2018年9月9日夕刊 大坂 日本勢初V 4大大会 全米 セリーナ破る 表彰式は殺気立つブーイングで幕を開けた。 (略) 判定に異を唱える観客による愚行だった。 「もう、ブーイングはやめて」。 セリーナが客席に呼びかけた。 続い…

あとは野となれ、山となれ(三上敏子義母)

スクラップブックから 朝日新聞2018年8月22日朝刊 読者投稿欄「ひととき」 義母の言葉を胸に 東京都練馬区 三上敏子 主婦 71歳 私は近ごろ、義母のことを 懐かしく思い出している。 昨年12月に104歳で旅立った。 義母は私が相談すると 「明日は明日の風が吹…